不妊治療

不妊治療

不妊症とその検査および治療方法についてチェックしてみました。

不妊症

不妊症、不妊治療とは何かという定義についてまずはしっかりさせておきましょう。
そして、不妊治療のためには、どのように妊娠するのかという、妊娠のメカニズムとその過程をしっかりと抑えておかなくては正しい不妊治療はできません。
そのため、不妊の定義をしたあとに、妊娠についての知識を確認してみましょう
現在ではさまざまな不妊治療が存在し、また不妊症患者の方の症状や環境もさまざまで、
一般にいう不妊の定義とは、ある一定期間に、定期的な性行為があるのにもかかわらず、妊娠の兆しが見られない状態にあることで、
「妊娠を希望している方で、一定の性行為があるのにもかかわらずできない」ことを不妊といいます
その場合、男性または女性の体に何らかの不妊の原因が考えられますから
早めに不妊治療のための検査を受けられるのがいいでしょう。

◆妊娠の仕組み
不妊治療のために、妊娠の仕組みについて、簡単に確認しておきましょう。
妊娠の過程は排卵、受精、分割、着床で、
まず、子宮内膜が厚くなって、卵巣では卵子が卵巣の壁を破って飛び出すことが
これが「排卵」です。
その卵子は卵管へと進み、精子を待って、
そして、精子、卵子の寿命などのタイミングが合えば受精です。
受精卵は「分割」が始まり、
細胞分裂のことで、これを繰り返して胚と呼ばれる形になり、
胚は分割を繰り返しながら、5日程度かけて子宮へと移動していきます。
子宮に到着すると子宮内膜にしっかりとくっつき
これが「着床」といわれるものです
「着床」まで無事到達できれば、「妊娠」ということです。
この排卵、受精、分割、着床という過程は微妙なタイミングのずれでも成立しなくなってしまうような繊細なものです。
妊娠も身近なようでもさまざまな奇跡的なことが折り重なっているのですね。

不妊症の原因

ある一定の性行為のあるカップルでも、妊娠が成功する確率は5分の1だといわれています。
そうはいっても定期的な性行為が、2年間あればほぼ90パーセントが妊娠する確率があると、集計で出ているのです。
ですから、妊娠の傾向がまったくないのであれば、タイミング以外の不妊の要因も考えなくてはいけません。
不妊の原因とされる症状はさまざ
それを突き止めるのは、時間も労力もかかり容易ではありません。
しかし、原因がみつからないと不妊治療などの対処ができないですよね
自身の体調を良く知り、そして不妊症の原因となる症状についても知って不妊治療にやくだてましょうね


◆卵管障害 不妊症
卵管障害は、不妊症の原因の約3割を占めているといわれています。
卵管は卵子と精子が受精をするための卵子の通り道です。
ここに障害が起こると妊娠するのに大切な受精卵が正常にできないということになってしまい、
卵管障害の多くは卵管が詰まってしまっているとか、もともと卵管が細いといったことがあります。
その原因としては、
クラミジア等の性感染症、子宮内膜症などがあって、年々その治療数は増えているのです
卵管障害による不妊は、受精卵が卵管を通り抜けられない、受精卵が子宮にたどり着けず、卵管に着床してしまうことにあります
卵管障害は自覚症状がない、あっても卵管障害であると気づきにくいのが難点です。
そのため、卵管障害がみつかるのは、卵管障害の検査をして始めてわかるというケースが大半です。


◆子宮筋腫 不妊症
子宮筋腫とは、子宮に筋肉でできた腫瘍ができてしまうことです。
症状としては、月経量が多かったり、生理痛がひどくなったりします。
その症状の影響については、子宮にできる腫瘍の大きさやできる箇所によって大きく異なります。
一概に腫瘍が大きいからひどい、小さいから軽いというわけではないです。
子宮筋腫できる場所が問題です。
子宮内部にできた場合は、生理痛を悪化させる原因や、月経量が多くなる原因です。
それから子宮内部にこぶができているので、せっかくの受精卵が、子宮内膜に着床しにくくなってしまいます。
つまり、子宮内部にできると、不妊の原因となってしまうということです。


◆子宮内膜症 不妊症
不妊の原因のひとつが子宮内膜症です。
子宮内膜症とは、内膜が子宮の内側以外にできてしまう症状です。
そのため、生理になったときには内膜が剥がれ落ちて出血するわけなのですが、その出口がないので、溜まったままになってしまいます。
子宮内膜症の自覚症状は激しい生理痛です。
生理痛は軽い人もいればひどい人もいるのです。
しかし、ひどい生理痛は子宮内膜症かもしれません。
早期の検査を受けることをおすすめします。
痛みの程度は、鎮痛剤も効かないようなくらい激しい生理痛です。
生理日は起き上がれないくらいひどく、数日は寝たままの状態の人もるのです。
子宮内膜症になる原因はまだわかっていません。
それに生理痛がひどくなっただけだと思い、我慢してしまい、症状が悪化してしまう場合もあります。
最悪、子宮を摘出するしかないということもあるようです。
何かおかしいと思ったら、まずは病院にいきましょうね


◆性交障害 不妊症
男性側の問題として主要なものの一つです。

【勃起不全】
ペニスが勃起しない症状で、「ED」とも呼ばれます。
勃起不全もケースはさまざまです。
オナニーはできるけれども性交渉になると勃起不全なってしまうというのもあります。
このケースは多くの方が悩まれているようです。

【射精障害】
勃起もして性交渉もできるのですが、射精ができないという障害です
従来は年齢が関係すると考えられていました
でも最近では若い年齢の患者さん、中には20代の方も増えていて問題となっています。
原因は精神的なものだといわれています。
疲労によるものやストレスなどが原因といわれています。
特に妊娠に大きな期待を持っている場合は、タイミングを逃すと次の機会はまた次にとずれていってしまいます。

そのたの、プレッシャーが原因となっていることも。


◆精管通過障害 不妊症
精子が通過する精管に問題があって、塞がってしまい、精子が通過できない症状です。
これが原因で無精子症などになることもあります。
精管通過障害の種類は4種類あります。

【精索静脈瘤】
精管周辺の静脈の流れの悪化でうっ血してできたこぶです
これが原因で、温度上昇により精子が死滅してしまったり、数が減ったり、運動率が低下することで不妊となる場合です。

【閉塞性無精子症】
精管の一部が欠損、または狭まることで、精子が通れなくなり、無精子になってしまう場合です。
先天性の場合もあります。

【精巣上体炎】
これは睾丸の後ろの精巣の上部に炎症が起きる症状です。
原因は、結核やクラミジアなどの細菌などです
精管がふさがれてしまうため精子が通過できなくなっています。

【膿精液症】
精液中に大量の白血球が存在し、精子が白血球に傷つけられてしまう症状です。


◆精子の異常 不妊症

男性側の不妊症で、もっとも多いのが精子の異常です。
奇形や運動率、精子の数の異常などがあります。
原因は、先天性の場合、ホルモン関係やストレスなどです。
原因で多いのは造精機能障害と呼ばれるものです。
造精機能障害は原因がまだはっきりしないことが多く、治療法が定まっていない場合も多いです。
これが原因の場合、ほとんどは体外受精等の妊娠に頼らざるを得ない状況です。

精子の異常には、精子減少症、乏精子症、精子無力症、精子奇形症、無精子症などがあります。
「精子減少症」と「乏精子症」は精子の数が少ないものです。
「無精子症」は精子が精液内に存在しないことをいいます。
「精子無力症」は精子は存在するものの、運動率に問題があります。
「精子奇形症」は精子が奇形です
検査方法は精液検査で、1回だけでなく、何度が行います。

不妊症 検査

◆卵管通気・通水検査
卵管異常を調べる検査で、卵管がつまって不妊となった場合の不妊治療検査です。
この検査はそれぞれ検査法が異なります。
【卵管通水法】
滅菌生理食塩水を使い、卵管のつまりを改善するという方法です。
方法は、子宮の口をふさいで、滅菌生理食塩水を子宮にいれて卵管のつまりを調べます。
卵管がつまっている場合は痛みがあります
卵管通水法は、卵管のつまりを調べる検査ですが、不妊症治療になる場合もあります。
癒着でつまっているときには、検査をすることで改善される場合があります。
そのため不妊症検査と同時に、不妊症治療としても行われる場合もあります。
癒着が軽度の場合には、数回の検査で不妊が改善することがあります
改善しない場合には、やはり他の治療方法

【卵管通気法】
卵管のつまりの検査をするのに、炭酸ガスを使います。
内容的なことは、卵管通水法と同様です。


◆子宮卵管造影検査
女性側の原因の子宮卵管造影検査です
子宮の形とか、卵管を通過できるといった事を調べます。
子宮に造影剤を入れて、レントゲン写真を撮って検査します。
この検査で、実際に不妊症かどうかを知ることができるのです。
この検査は2日間あります。
検査を行う期間は、子宮内膜が肥厚が少ない月経直後が適していて、多くの場合は生理が終わった頃に実施されますから、前もって予約をしっかり入れておきましょう。
卵管異常を調べる検査で卵管通水法と卵管通気法を行っても、不妊の原因が解明できないときに用いる方法でもあります。
この子宮卵管造影検査は、造影剤を使用して、卵管の様子をはっきり正確に知ることができます。

その方法ですけど、
子宮の口に管を入れ、その管を通して造影剤(油性と水溶性がある)を入れていき、レントゲンを撮ります。
もし卵管の詰まり、癒着の場合には、そのつまりの部分に造影剤が入っていきません
そこだけレントゲンに写らないので、癒着がわかるというものです。
癒着が軽度の時は、検査の最中にはがれ落ちることがあります。
つまり、この子宮卵管造影検査も、時に不妊症治療として用いられることがあります。
この検査の後は、妊娠できる確率が上がるといわれています。
この検査は、程度によって痛みを伴うことがあります。
でも、不妊が解消することもあるので、一度不妊治療として行ってみるのもいいですよ。


◆フーナーテスト

この検査は男性側の不妊の問題について調べる方法です
この検査は、性交渉の後に12時間以内に頸管粘液の中の精子について調べます。
頸管粘液が正常であれば精子が子宮に入りやすいといえるからです。
これが不十分だと妊娠できないので、不妊症の原因のひとつになります。
数回の検査をして、1回でも良い結果が出れば問題はありません。
頸管粘液中の精子の運動率を見る検査なのですが、
すべての精子の運動率が悪い場合だけ不妊の原因といえるからです
女性には精子抗体を持っている人がいて、精子が子宮に入っても、受精できない場合があるのです。
このようなこともこの検査でわかります。

方法ですが
子宮から頸管粘液を取り出して、顕微鏡で見て調べます。
基準は、400倍の顕微鏡で、5個以上の精子が確認されれば問題ないでしょう。
また、ほとんどが不動精子だった場合には精子抗体が疑われます。

不妊症 治療

不妊症治療は大変長い時間を要します。
しかし、現在では不妊症治療への関心が高まり、理解度も上がってきています。
そして、不妊症治療の種類もさまざまです。
不妊治療にはそれぞれの原因に合った方法が大切で、
不妊症で悩んでいる場合は、まず検査を受けることが先決です。
不妊治療検査は、夫婦で受診しましょう。
原因がどちらかにあったとしても、二人で協力していく事が大切です。
不妊症が軽い場合は、内服薬や注射薬によって治療していく方法もあります。
病気や箇所によっても不妊治療法は違ってきます。
たとえば、排卵に問題がある場合には、漢方や誘発剤等があります。
漢方には、男性に問題がある場合にも使われます。
漢方でも使っていけば、副作用のリスクはついてきます
でも、上手に利用していけば、体に負担をかけず、体の機能を自発的に促す効果があります。
最近は特に注目でしょう。


◆女性の漢方薬不妊治療




不妊症治療にも、漢方薬は大活躍!
不妊症治療の漢方薬は生理不順や生理痛の改善などにも効果があるタイプです
病院でよく処方される漢方に当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)があるのですけど
不妊症治療に用いられる漢方薬に、温経湯(ウンケイトウ)、弓帰調血飲第一加減(キチョウケツインダイイチカゲン)があります。
即効性はありませんが、飲み続けることで体の本来の力を取り戻していくのです。
そのためには、1年は飲み続けるということです
女性の不妊症治療で漢方を用いる場合には、生理の周期を整えることで、妊娠できやすい体をつくるということになるでしょう。
時間がかかるのですが、不妊症治療で母体に負担がかからないというメリットがあります。
症状が重い場合には、漢方薬では効かない場合もあります。
ただ、体質機能の問題の不妊症治療なら、まず漢方薬を試してみることも良い方法でしょう。


◆男性の漢方薬不妊治療

男性にぴったりな不妊症治療の漢方は補中益気(ホチュウエッキ)と人参栄養湯(ニンジンエイヨウトウ)です。
精巣の機能を改善したり、精子の数を増やすのに効果的です。
男性でも不妊治療の漢方薬への期待が上がっているようです。
精子の量とストレスは密接な関係があります
そのときの気分や感情、ライフスタイルによって、検査結果が大きく変わってしまうこともあります。
漢方薬を長期的に続けていくことで、精子の量が正常化し精力をつけることができます。


◆AIH 不妊治療

AIHと呼ばれる、配偶者間人工受精による不妊治療で
精子をチューブに通して子宮に入れ、妊娠させるという不妊治療方法です。
普通、膣内に射精された精子は、子宮頚部の頚管粘液に入ります。
そこから卵管に入り受精卵となるのですが、
このAIHという方式は、精液を濃縮し、子宮内に届ける方法です。
精子に問題があるちうのは、精子の数が少ないとか無精子症などのことをいいます。
平均して、精子が2000万以下の場合には精子が減少しているといえるでしょう。

【AIHの不妊治療方法】
1.マスタベーションにより精液を採取します。
  (採取してから2時間以内に治療できるよう採取時間を決めて行います)
2.精液に処理を施します(濃縮することで妊娠率を高めます)
3.注入作業に入ります。
  (痛みはなく、1分程度で終了します)
精子を濃縮するので、不妊症解消率は高いでしょう。
4回以上実施しても妊娠できない場合には、体外受精などの不妊治療が必要です。


◆ギフト法(GIFT)・ジフト法(ZIFT)不妊治療
配偶子卵管内移植法とも呼ばれます。
ギフト法は、体外で受精させる体外受精とは違い、体外で精子と卵子を混ぜ、受精する前の段階で卵管に戻します。
この不妊治療は自然分娩と極力似た状況で受精ができます。
高い確率で妊娠することができ、不妊症治療には大変効果的です。
ちなみに、ギフト法では、受精は体内で行われますが、1日培養して受精させてから戻すという方法もあり、その場合は胚卵管内移植といい、通称ZIFT法といいます。

【ギフト法の不妊治療法】

1.まず卵子と精子をそれぞれ取り出します。

2.洗浄・濃縮した精子とともにチューブで吸い上げ、卵管内に注入します。
  精子と卵子を卵管内に戻すとき、女性は全身麻酔をして、 腹腔鏡を使用して腹部に3か所穴を開け  て手術を行います
ギフト法による不妊治療は条件が合えば行うことができます。

もし体外受精とギフト法で悩む場合は、適応条件を満たしているのなら、ギフト法による不妊治療がオススメです。
ギフト法は、体内で受精させるので自然に近い形です
流産の可能性も低く、体外受精よりも高い妊娠率が期待できる不妊治療です。


◆体外受精 不妊治療

体外受精は、卵子を取り出して体外で精子と受精させ、その受精卵を子宮に戻し、着床させます。
不妊症の度合いや原因によっては不妊治療にこの体外受精が採用されます。

【体外受精の不妊治療方法】
1.排卵誘発剤で排卵させて、卵子をいくつか取り出します。 
2.元気な卵子と精子同士を受精させて、受精卵を人工的に作り、子宮に着床させます。

体外受精は、今まで妊娠を諦めるしかなかった不妊症を救う不妊治療方法として登場しました
しかし、いくつかのリスクがある点を考慮しなければいけません。
体外受精のリスクというのは、「hMG」という薬を使うという点です。
hMGとは、ヒト閉経ゴナドトロピンとよばれる、とても強力な薬です。
これは、排卵誘発剤なのですが
卵巣過剰刺激症候群(通称OHSS)と呼ばれ、
排卵作用が強いので卵巣に炎症ができてしまったり、水が溜まってしまったりしてしまうことがあります。
ひどいときには入院することさえあります。
体にも負担がかかるので、繰り返し行えば危険性が増していきます。
不妊治療費もたくさんかかりますから、前もって計画しておく必要があるでしょう。

不妊治療の体外受精の成功率は、3回行って約40パーセント、6回だと80パーセントというデーターがあるようです。

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